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『鋼の錬金術師』のスカーに惚れてしまったMs. Bad Girlによる、スカーファンブログ。初めてご覧になる方は、冒頭にあるのサイトの説明を読んでから閲覧をお願いします。無断転載禁止。               Since 2011/09/19
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こんばんは。Ms. Bad Girlです。先週「スカーファンになったきっかけは、最終話以降のスカーさんが髪を伸ばしてたから!」ということを書きましたが、その続きでなぜここまでスカーさんが好きなのかを語ってみたいと思います。結構シリアスな話をするので、「マンガはマンガとして気軽に楽しみたい」という方はスルーして下さってかまいません。お付き合いくださる方は、この下の本文に進んでください。




「髪伸ばしスカー」に惚れて原作を読み返し始めた私ですが、「スカーさんかっこいいなー」と思いつつも、どこかでスカーさんのことを好きになりきれないでいました。それはなぜかというと、スカーさんが「復讐者」だったからです。マンガに限らず復讐を題材にした話はたくさんあるし、日常でも「やられたらやり返せ」という言い方はよく耳にします。でも、「やられたらやり返せ」という復讐の論理が私には非常に短絡的に思えて、いかなる理由があろうとも復讐は絶対に悪だと思っていたし、復讐を題材にした話は昔から大嫌いでした。

スカーさんの場合、内乱で「人間兵器」である国家錬金術師に家族全員を目の前で殺され、民族も故郷も全て奪われたことで「復讐鬼」と化してしまいました。それは分かるのですが、だからといって国家錬金術師を殺しても何もなりません。しかも、タッカーやエドは内乱後に国家錬金術師になったわけで、イシュヴァール殲滅戦とは関係ないはずです。原作を読み返し、また同時進行でケーブルテレビでやっていた第2期アニメを観ながら、「気持ちは分かるけど、なんでこの人ってこんなに短絡的なんだろう」と最初は正直イライラしてしまうこともありました。それでもなぜかスカーさんのことが好きで、もやもやした気持ちを抱えながらスカーさん視点で物語を追っていきました。

そのうち、私はあることに気づきます。それは、「誰かに復讐したくなるほどの苦しみ・悲しみを、自分は味わったことがないではないか」ということです。短絡的だと言って復讐を否定するのは簡単です。でも、苦しみを味わった人たちが復讐にいたってしまうまでの過程に、私は思いを馳せたことがあっただろうか?スカーさんは自分の最も大切な家族・民族・故郷を一瞬にして奪われました。しかも、本来自分は武僧として大切なものを守らなければいけなかったのに、その自分が生き残り、守るべきものは全て失った。その苦しみは想像できないほど壮絶なものであったはずです。そういう苦しみを味わったこともない者が、「復讐は短絡的だ」なんて安易に言えるわけがないと私は気付いたのです。

もちろん、私は今でも断固として復讐を否定します。でも、苦しみの末に復讐という行為に走ったスカーさんの心の軌跡に思いを馳せることができるようになった時、スカーさんに対する「もやもやした気持ち」が消えていきました。そして、やがて復讐の無意味さに気づき、苦しみを乗り越えて変わっていくスカーさんが心から大好きになりました。

私が全話を通して一番好きなシーンは、原作21巻でスカーさんがセントラルに向かうところです。

「この国を救うのではない。この国を変えるためだ。
 イシュヴァールの民を否定したこの国に我らの存在を認めさせるために、
 己れは動いている」


憎しみは簡単には消えないけど、スカーさんはそれを乗り越えようと自らが変わり、仲間と一緒に周りを変えていきました。このセリフを言えるようになったスカーさんの「強さ」に、乾杯。

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プロフィール
HN:
Ms. Bad Girl
性別:
女性
職業:
会社員
自己紹介:
都内に住む20代。

プロの翻訳家を目指し、バベル翻訳大学院で文芸・映像翻訳を専攻中。

好きなもの・こと

●『鋼の錬金術師』のスカー
●洋楽 THE BEATLES、 QUEEN、 VAN HALEN、 DEF LEPPARD ANGRA、 NICKELBACK、 AVALANCH(スペインのメタルバンド)etc

●読書(マンガ含む) 
本:Sherlock Holmes、浅田次郎、言語・翻訳関連の本
マンガ:『鋼の錬金術師』、『るろうに剣心』、『ぼのぼの』、手塚治虫


●剣道

●言葉・語学好き。洋楽の訳詞家・翻訳家志望。

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